@article{oai:glim-re.repo.nii.ac.jp:00005526, author = {ブラウン, フィリップ and Phillip, Brown}, issue = {20}, journal = {言語 文化 社会, Language, Culture and Society}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 永井荷風は、現代日本文学の代表的な作家の1人である。荷風は常に「東京」という街を作品のテーマに据えてきた。随筆集『日和下駄』の中で、彼は東京 を散策しながら、変わりゆく巨大な都市の歴史や地形について考察している。その一方で、小説『すみだ川』や『墨東綺譚』では、隅田川の東にある寂れた 下町を舞台に、急速に現代化した大都市に幻滅した人々が、江戸の面影に安らぎを見出す姿が描かれている。 荷風は数年間アメリカやヨーロッパを遊学した後、1908 年に日本に帰国する。その数ヶ月後に書かれた『深川の唄』は、彼の下町への郷愁と、東京の風景へ の興味が初めて結びついた作品だと言えよう。物語の前半では、主人公は路面電車に乗り、窓から見える景色と、車内の乗客の様子を子細に描写する。そし て後半では、隅田川を渡り、かつてあった街の姿に思いを馳せる。 この作品の中で、荷風はドキュメンタリーさながらの細かさで、東京の街を描写している。この論文の目的は、これまで英訳されていない荷風の作品を、 文化や社会的なコンテクストの中で考察することである。主人公が東京を旅しながら目にするものや聞くもの(人々の服装や髪型や持ち物、話す言葉、群衆 の様子や街の建築など)を詳細に読み解くことで、我々は新進作家としての荷風の成長と、20世紀初頭の東京の肖像を垣間見ることができるはずである。}, pages = {47--78}, title = {明治東京を周る : 永井荷風の『深川の唄』を読む(1)}, year = {2022}, yomi = {ブラウン, フィリップ} }