{"created":"2023-05-15T14:23:34.729276+00:00","id":4386,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"52183730-f1bc-4d82-b1a0-07a64b9a0e4a"},"_deposit":{"created_by":15,"id":"4386","owners":[15],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"4386"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:glim-re.repo.nii.ac.jp:00004386","sets":["1253:135:136:1297"]},"author_link":["46947","46948"],"item_10006_date_granted_44":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2018-03-09"}]},"item_10006_degree_grantor_42":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"学習院大学"}],"subitem_degreegrantor_identifier":[{"subitem_degreegrantor_identifier_name":"32606","subitem_degreegrantor_identifier_scheme":"kakenhi"}]}]},"item_10006_degree_grantor_49":{"attribute_name":"学位授与機関(英)","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Gakushuin 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msの時間分解能で撮像することで、ブレの影響を受けることなくヒト肌の観察ができるようになった。R (赤)、G (緑)、B(青)、UV(紫外) 光の深さ分解能はそれぞれ、7.7、5.3、3.6、5.0 μm であった。これにより、多層フィルムやヒト肌の内部の断面画像を非破壊で撮影することができた。ある被験者の肌の測定結果では、赤色の光は皮膚の真皮部位まで観測できたが、緑色の光は表皮、青色の光は角質近傍しか見えなかった。これは、表皮のメラニン色素で青色光が吸収され、真皮のヘモグロビン色素で緑色光が吸収されたためと推定した。次に、2 人の被験者の断層像の比較から、色空間における肌の見え方と光の侵達度が対応することを示した。最後に、UV 領域では、使用している光源強度が弱かったため、切削したヒト皮膚を用いて肌の内部で散乱される様子を確認した。紫外、及び、赤、緑、青の3 原色を使ってヒト肌の断層画像を撮像した報告ははじめてであり、肌内部の光の伝搬特性に対する外観や皮膚の紫外線防御能との関係の理解につなげることができた。第4 章は、フルカラーの断層画像を得る手法の開発とその応用に関する研究成果である。断層画像をフルカラー化するためには、3 原色の同時測定、及び下層で散乱した光が上層を通過することで生じる色変化の補正が必要である。事前検討において、R,G,B の3 色を同時に通過する誘電多層フィルターと1 台のイメージング分光器とを組み合わせてOCT で測定したが、波長分解能が低くなり、十分な測定深度にはならなかった。そこで、イメージング分光器を3台とし同期させることで、R,G,B それぞれを異なる検出器で同時測定してカラー画像に合成した。検証のために、ゼラチン、ポリスチレン粒子、イエローインクを用いて凝固させて作製した白色と黄色のモデル皮膚を観察し、カラー化により内部の色再現ができることを確認した。さらに、ヒト皮膚のOCT 信号の深さプロファイルから、表皮部分での減衰定数を割り出し、減衰分を補った真皮の信号強度を導出してカラー画像とした。これにより、露出している頬は、露出の少ない腕の内側と比較して、真皮の色が暗く、かつ黄色化している傾向が確認された。19 人の被験者に対して真皮の減衰定数を測定し、統計的にもこの結果が正しいことを示した。OCT の分光シグナルから光の減衰を補正して物質内部の真の色を推測する方法、及び皮膚の真皮部位の色を定量的に測定した結果はこれまでに報告されておらず、本知見が物体内部の色情報の再現に役立つものと考えられる。第5 章では、低コヒーレンス干渉法を用いた懸濁液中の粒子の分散状態定量法について報告した。従来報告されている手法では、測定可能な粒径が100 nm 程度であったため、シングルモードファイバーを用いたマッハツェンダー型干渉計に、散乱光を効率よく検出するための顕微光学系を組み合わせた低コヒーレンス動的光散乱システムを作製した。これより平均粒径13 nm のポリスチレン(PS) 粒子の粒径分布が測定できることを示した。さらに、顕微光学系を液浸型ファイバープローブに変更することで計測信号の高周波ノイズが抑制され、数 nm の粒子の定量や10 μL での微量計測も行うことができた。また、角度可変ファイバープローブシステムを開発し、PS 粒子の運動モードが並進拡散運動モードにあることを割り出した。本技術は、これまでに報告されている低コヒーレンス動的光散乱法のなかで測定可能な粒径範囲が最も広く、数10 μm からnm の粒径分布の定量に適した方法である。第6 章は、多分散状態の試料に対して、開発した高感度型の低コヒーレンス動的光散乱システムを適用した結果をまとめたものである。透過型電子顕微鏡の結果と比較し、標準粒子の粒度分布を正確に定量できることを確認した。実際のインクについて希釈濃度を変えて測定し、分散状態の変化する挙動を計測した。希釈操作によって粒子の凝集サイズが小さくなることから、濃厚分散粒子系で粒子間距離の短いことにより粒子同士が弱い相互作用で軟凝集していることがわかった。沈降性の悪いインク中の顔料の分散状態は時間の経過とともにμmからnmにわたる粒径分布が変化していた。ナノ粒子を用いた製品管理、商品開発のためには、濃厚粒子系の分散状態を直接、無希釈で観測する必要性があることを示した。低コヒーレンス干渉法に基づいた生体、物体、液体内部の色、構造、分散状態を観測する技術を開発し、化粧品開発のためのヒト肌の研究、及び多層フィルムやインクなどの産業材料の研究開発や品質評価に応用した。本技術、及びその研究内容は、医療、工業、農業、心理、文化などの各分野のニーズと連携することで発展する可能性のある広がりのある内容である。そのための第一歩として貢献した研究であると考えられる。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10006_description_32":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_10006_dissertation_number_45":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"32606乙第168号"}]},"item_10006_version_type_33":{"attribute_name":"著者版フラグ","attribute_value_mlt":[{"subitem_version_resource":"http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85","subitem_version_type":"VoR"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"open 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