{"created":"2024-06-04T07:42:45.139464+00:00","id":2002925,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"b91123ed-c2a4-4462-ba60-1d1c5a7f2bca"},"_deposit":{"created_by":15,"id":"2002925","owners":[15],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2002925"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:glim-re.repo.nii.ac.jp:02002925","sets":["1253:135:136:1716256989062"]},"author_link":[],"item_10006_date_granted_44":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2024-03-31"}]},"item_10006_degree_grantor_42":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"学習院大学"}],"subitem_degreegrantor_identifier":[{"subitem_degreegrantor_identifier_name":"32606","subitem_degreegrantor_identifier_scheme":"kakenhi"}]}]},"item_10006_degree_grantor_49":{"attribute_name":"学位授与機関(英)","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Gakushuin 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single-stranded DNA)領域が作られる。次に、ssDNAにRecAタンパク質がフィラメント状に結合し、RecAヌクレオプロテインフィラメント(通称;RecAフィラメント)が形成される。RecAフィラメントは結合しているssDNAと相同なDNA配列を姉妹染色体から探し出し、ssDNAを相同な二本鎖DNAに侵入させ、D-loopと呼ばれる構造を形成する。D-loopが形成されるとssDNAの3’末端がプライマーとなってDNA修復合成が起こり、DSBにより失われた塩基が挿入される。DNA修復合成が完了すると、ホリデー構造と呼ばれる2つの二本鎖DNA鎖が交差した組換え中間体が形成され、その後RuvABCヌクレアーゼ複合体によってホリデー構造が切断されることで組換え体が作られる。DSB部位と鋳型となる姉妹染色体間の組換え反応は、HRを介したDSB修復に加えて染色体高次構造の維持や動態の制御が重要な役割を果たしていると考えられるが、その分子メカニズムは不明である。\r\n\r\n染色体高次構造の時空間制御に関わるタンパク質としてSMCファミリータンパク質が知られている。SMCファミリータンパク質はホモまたはヘテロダイマーで巨大なリング状の構造を形成し、姉妹染色体の接着や、染色体の凝集に寄与しているタンパク質群であるが、近年、DNA損傷修復においても重要な役割を果たしていることが報告されている。SMC様タンパク質であるRecNはバクテリア間で高度に保存されているタンパク質で、DNA損傷によって発現が誘導される。recNを欠損した大腸菌細胞は電離放射線や、複製阻害剤であるマイトマイシンC(MMC)に対して高感受性を示す。recN欠損細胞をMMCで処理すると、大腸菌の染色体に相当する核様体が断片化した様子が観察される。RecN精製タンパク質を用いた生化学的解析から、RecNタンパク質はssDNAとdsDNAをテザリングする活性を持ち、RecA依存的なD-loop形成を促進することが明らかになっている。これらのことから、RecNは相同組換えを介したDSB修復において必須の役割を果たしており、染色体の高次構造を制御することで、RecAによるDSB修復の促進に関与していることが示唆されている。そこで、本研究では、RecNが持つ核様体の動態を制御する機能がDSB修復機構において果たす役割を明らかにするため、RecNの欠損で見られる細胞レベルの影響と分子レベルの影響の関連性について詳細に解析した。\r\n\r\n今回、私はRecNの発現タイミングが核様体の構造と生存率に及ぼす影響について調べるために、recN遺伝子が本来持っているDNA損傷に依存して発現誘導が起こるSOSプロモーターからアラビノースの添加により発現を誘導できるPBADプロモーターに置き換えたRecN発現プラスミド(pBAD-RecN)を構築した。このプラスミドでrecN欠損細胞を形質転換後、SOS誘導型RecNと同様にMMC処理開始直後にアラビノースを添加し、RecNを発現誘導したところ、MMC処理中も核様体は正常な構造が維持され、断片化は観察されなかった。次に、MMC処理後90分の段階でRecNの発現誘導を行ったところ、90分の段階ではΔrecN細胞に特徴的な核様体の断片化が観察された一方で、120分(RecN発現誘導後30分)の段階では正常な核様体構造を持つ細胞の割合が増加し、細胞の生存率も野生型細胞と同程度まで回復が見られた。これらの結果から、DSBによって核様体構造が断片化した後でも、RecNの発現誘導によって核様体構造と細胞生存率を回復させることができることが分かった。次に、HR経路の後期ではたらくRuvCを欠損したruvC欠損細胞と、recN ruvC欠損細胞において、MMC処理後の核様体構造を観察したところ、ruvC欠損細胞では細胞の中央に凝集した核様体や無核細胞が観察されたのに対し、recN ruvC欠損細胞ではrecN欠損細胞と同様に核様体の断片化が観察された。さらに、recN ruvC二重欠損株にpBAD-RecNを導入し、長時間のMMC処理を行って核様体が断片化した後にRecNを発現誘導させたところ、核様体がrecN欠損株で観察されるような断片化した核様体を持つ細胞が減少し、ruvC欠損細胞で観察されるような細胞中央に凝集した核様体を持つ細胞や無核細胞が増加した。これらのことから、RecNは相同組換え修復においてRuvABCが関与するホリデー構造解消の過程よりも早期の過程で機能するタンパク質であり、核様体の再構築はRecN発現誘導による相同組換え修復の再活性化によって起きていることが示唆された。\r\n\r\n次に、MMC処理と同時にRecNを発現誘導した時と、MMC処理によって核様体が断片化した後に発現誘導した場合のRecNの細胞内局在を比較するために、pBAD-RecNプラスミドにあるrecN遺伝子のN末端にGFPタグを付加したプラスミド(pBAD-GFP-RecN)を構築した。まず、pBAD-GFP-RecNをrecN欠損細胞に導入し、MMC処理とアラビノース添加によるRecN発現誘導を同時に行ったところ、RecNは核様体上に局在していた。SOS誘導型のプラスミドを導入したrecN欠損細胞に対しても同様の実験を行った場合でも、RecNは核様体上に局在していることが分かった。しかし、pBAD-GFP-RecNを導入したrecN欠損細胞をMMCで90分処理した後にアラビノースを添加したところ、MMC処理とアラビノース添加を同時に行った場合とは対照的に、RecNは断片化した核様体間(核様体ギャップ領域)に局在していた。さらに、RecNが局在していた核様体ギャップ領域で、断片化した核様体の再構築が起きているのかを調べるために、MMC処理したΔrecN細胞にRecNを発現した際の動態をライブイメージングにより解析した。その結果、RecNが局在していた核様体ギャップ領域で断片化した核様体が結合し、再構築される様子が観察された。これらの結果から、recN欠損細胞において、RecNのギャップ領域への局在はDSB部位への結合を反映していることと、核様体ギャップ領域に局在するRecNはDSB修復を促進することで核様体構造を再構築していることが示唆された。さらに、RecNがギャップ領域においてHR経路に関わるRecAと共局在しているかを調べるために、C末端にmCherry蛍光タンパク質を付加したRecAを発現するプラスミド(pRecA-mCherry)とpBAD-GFP-RecNをΔrecA ΔrecNに導入し、MMCで90分処理した後にアラビノース添加によってRecNを発現誘導したところ、RecNはRecAと共に核様体ギャップ領域で共局在していることが分かった。\r\n\r\n以上のことから、ΔrecN細胞で観察されるDSBに依存した核様体の断片化は、染色体構造の不可逆的な崩壊を反映したものではなく、RecNの発現のみで再構築が可能な状態、すなわちHR修復が中断されている状態を反映していることが分かった。さらに、HR修復が中断されている間、核様体ギャップ領域に存在するDSBでは、RecAヌクレオプロテインフィラメントがDNAの分解を防ぐ役割を果たしていると考えられ、RecNはRecA依存的にギャップ領域に結合すると、RecAによるHR反応の再活性化を引き起こすことでDSB修復の促進と核様体の再構築関与していることが示された。今回の結果は、RecAが持つ相同鎖の探索と、DNA鎖交換反応という2つの機能が時間的・空間的に分離可能であり、SMC様のRecNがRecAフィラメントと核様体の両者の動態を制御することによって一連の反応を促進する必須の役割を果たしていることが明らかになった。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10006_description_32":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_10006_dissertation_number_45":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"32606甲第327号"}]},"item_10006_version_type_33":{"attribute_name":"著者版フラグ","attribute_value_mlt":[{"subitem_version_resource":"http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85","subitem_version_type":"VoR"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"open 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